参考:2016年度版 中小企業白書 第2部 第2章 中小企業におけるITの利活用
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H28/h28/index.html
■ITシステム導入と業績の関係
まず、2016年度版の中小企業白書によると、
IT投資を行っている企業の方が、行っていない企業に比べて売上高、売上高経常利益率といった企業の業績が高い傾向が強いという結果がでています。
積極的な投資をおこなうから、業績がいいのか、業績がいいから積極的な投資をおこなうのか、鶏が先か卵が先か的なところもあるかもですが(これについては次の分析結果参照)、
結果として、やはりIT投資を積極的に行った企業のほうが業績がいいということのようです。
色の濃いほうが、IT導入ありの企業の棒グラフですべての業種において、IT導入なしの企業を上回っています。
■ITシステム導入後の業績推移
次のグラフでは、2010年以降にITシステムを導入した企業の業績がどうなったかを表しています。
ITシステム導入によって、業績が上がっていることがみてとれるようです。
■IT投資と従業者数の関係
ここでは、IT投資によって、従業員数がどう変化したかが調査されています。
この結果は、私としては意外な結果でした。
ITシステム導入により、従業員は減ってコスト削減するものと思っておりましたが、
意外とそうでもないようです。
理由は、業務効率化によって削減した人員を配置転換させるなどして、付加価値向上のための人材として活用することで、社内全体としては従業者数を変化させることなく、業績を向上させていることが推察されるようです。
■業務領域におけるIT活用
次の統計では、業務領域ごとにパッケージソフトによる導入かオーダーメイドによる導入かなどのITシステムの導入方法が調査されています。
予想通り、財務・会計、人事・給与といった会社ごとにばらつきが少ない分野では
パッケージソフトが使用されており、販売管理や購買管理、生産管理といった分野では比較的パッケージソフトの利用が少ないことがわかります。
ただ、オーダーメイドのシステムを中小企業が導入するとなると、開発費がかなり高くなることから、オーダーメイドによる導入ができる中小企業は多くないと考えられます。そのため、自社の業務にあったパッケージソフトを見つけ、それを導入して、導入費を下げたいと思う中小企業も多いと考えられます。
そういう意味ではパッケージソフトの機能充実や柔軟なカスタマイズが求められていると思いますが、近年では、機能の充実したパッケージソフトや各社にあった設定を柔軟におこなうことのできるパッケージソフトが出てきており、パッケージソフトの今後に期待がかかっているのではないでしょうか。
このサイトで紹介しているオープンソース ERPであるADempiereもそのひとつといえます。
ADempiereでは、豊富な機能、柔軟な設定により、企業によって違いのあるような多様な業務にも対応が可能なつくりとなっており、導入コストの大幅な削減が可能となっております。
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